この記事では、実際の介護現場でこのような帰宅願望や不穏な様子があった際に、認知症利用者さんに少しでも落ち着いてもらえることができた、効果大の具体的な声掛け会話例3つを紹介しています。
じっくり傾聴できないほど業務が忙しい時などに知っておくと便利だと思います。
このブログは、現役介護士である僕JINが、仕事上の悩みや人間関係・利用者対応などの実体験・仕事経験をもとに投稿している個人ブログです。
【介護職に降りかかる様々なストレスを可能な限り減らしていく】事をテーマに記事を書いています。
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Contents
帰宅願望や不穏…忙しくて余裕がない!しっかり傾聴・対応できない介護現場の現実…
忙しい時に帰宅願望で利用者さんが興奮されると、僕たち介護士はかなりキツイです…
こんな忙しくて余裕がない時、つい口にしてしまうのがこんな声かけ対応…
↓ ↓ ↓
- 『今日は帰れませんよ!』
- 『座っててください!』
- 『何度言ったらわかるんですか?!』
いけない事なんですけど、このようなNGな声かけをしてしまってる職員さん、うちの職場にはいます。だいぶ減ってきましたけどね…。
いくら介護福祉士資格や認知症介護実践者研修時の勉強で【認知症の知識・対応】を勉強していても・・・
実際の現場では、たった数人のケア職員のみで大勢の認知症利用者さんたちをケアしていることが殆んど…。
このように余裕がない施設介護の現場だったりすると、たとえ知識があってもうまく対応できない時がどうしてもありませんか?
そんな忙しい時でも実際に安心してもらって落ち着いてくれたのが、僕JINが実際に今まで何度もチャレンジしてきて効果があった『効果大の声掛け』です。
認知症介護の現場で効果大だった『安心してもらえる声掛け具体例3つ!
本当に大事なのは、その人が帰りたいと言っている【理由・目的を理解・考えてみる】ことなのですが、いつもドタバタしている現場ではむずかしい現実がありますよね。
なので、ケアマネさんやご家族、利用者本人が落ち着いているときに【事前に情報収集】しておくことで、ここで紹介する会話が本当の意味で【ごまかし・ウソ】ではなくなります。
帰宅願望が午後~夕方になって出てくる利用者さんの生活背景やご家族構成などの事前情報はぜひ知っておきましょう!
では、帰宅願望を何度も訴えている認知症利用者さんへの声掛け対応例を紹介します。
1、『私、○○さん(息子or娘さんの名前)には大変お世話になったんですよ!』
※最低でも【生活歴】や【家族構成】をフェイスシートなどを見て事前に知っておく必要があります。
大事なのは、ただウソをついてその場しのぎをするのではなく、『自分はあなたの馴染みの人ですよ!』と、安心してもらうという気持ちをちゃんと持つことです。
人生の先輩たちはいくら認知症があっても、僕たち介護職員の眼を見ると直感でその気持ちを見破りますからね。
この会話例は本当に使えます!この会話をキッカケにして利用者さんから聞き出せた情報をメモしておくと、次の帰宅願望訴え時に新しい会話ネタになります。
ポイントは・・・
【関わりのある人になる!】
- 馴染みの人
- 共通の知り合い
- 同郷の人
- ご近所さん
- 自分を知ってくれている人
誰も知ってる人がいない場所だと、居心地も悪いし【不安】なるのが僕たち人間です。
なので、あなたがその利用者さんとどこかで関わりのある人になることで、カンタンな短時間の会話でも『ちょっとした安心(知り合いなんだぁ…)』につながります!
2、『○○さん(他利用者)も○○さん(帰宅願望利用者)と同じ町出身の方なんですって!』
※やはり【生活歴】や【個人情報】などから、出身地・現住所などを事前に知っておく必要があります。
やっぱり自分の住んでいる土地ネタは非常に会話がすすみますし【馴染み】として安心につながります!
たとえ、その利用者さん住んでいる地域の土地勘がなくても、地元ネタや地域情報だと会話は続きやすくなる。
同じ出身地や【現住所が近い利用者さん】で会話のキャッチボールが可能な利用者さんがいたら、僕たち介護職員がその会話のキッカケ作ってあげてその場を離れることができて他の仕事に集中することができます。
3、【重要】一番効果があるのは『その人を知る』ことで発せられる自然な会話

上の2つの会話例を見ていただいて、なんとなく解っていただけたかと思いますが、大事なのはなんだかんだ言っても『その人を少しでも知る!』ことから生まれる自然な声掛けなんです。
だから、実際にその人に関わっているあなたしかできない声掛けがある。
帰宅願望の理由は何だろう?少し考えてみましょう!
- ご主人にご飯を作らなきゃいけない?
- 子供たちが心配?
- ご主人に怒られる?
- 妻が待ってる…
- みんなわたしのことを相手にしてくれない…
- みんな忙しそうで無視ばかり…
- 居場所がない…
- 住み慣れた家でくつろぎたい…
- ここは知ってる人がだれもいない…

▼短期入所(ショートステイ)の利用者さんによくある帰宅願望に対して、今までの経験からうまくいった具体的な対応事例をまとめて紹介しています。
【介護施設】帰宅願望の認知症利用者への対応まとめ!特養で実践してきた10の対応事例
【まとめ】『自由を奪われている…介護施設』だからこその声掛けが必要なんだけどね…
だれだって【自分の家】が一番くつろげるしリラックスできますよね。
中々想像できないけど、家でくつろげない・ここから出られないという【自由をもしあなたが奪われたら】どう感じますか?
『もし自分(私)がここに長期間閉じ込められて自由に家に帰れなかったら…』
余裕がなくて簡単な返答や声掛けしかできなくても、こう考えて接していれば自然と自分の【眼】に思いが少しでも宿ると思います。
今回は以上です。
▼入浴を拒否される利用者に実際に使ってお風呂に入っていただけた声掛け例6つを具体例で紹介しています!
⇒【介護士】介護現場で役立つ!入浴介助拒否時に使える6つの声掛け例まとめ!
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