僕たち介護士もプロとはいえ人間なので、大声を出されたり罵声を浴びれば、いつも平常心じゃいられない…
トイレ介助中、ものすごい拒否があったり、『イヤですよ!!!』などと大声で介助を嫌がる認知症の利用者さんって大変だし、介助に応じてくれないとかなりイライラしますよね。
僕も今だから言えますが、正直『やってらんねえよ!』と怒鳴りたい瞬間が今までたくさんありました。
だけど、そんな自分ってイヤだし、イライラの毎日なんて最悪。
帰宅途中に『なんで俺って利用者に優しくできないんだろ…』って何度も何度も悩む時期を過ごしてきました。
そんな経験をしてきたからこそ、この記事を書こうと思いました
この記事では、僕自身が実際にいろいろ試してみて、利用者さんが安心して落ち着いてくれたトイレ排泄時の会話対応事例(トーク術)を紹介しています。
認知症利用者さんからの拒否や暴言・暴力などに悩んでいる介護職員の人達にとって、この記事に書いた声掛けは必ず役に立てると思いますので、ぜひ一度でいいので試しにやってみてください!
一度試してみる価値は絶対あると自信をもって言えます!
ぜひ、あなたの職場で役に立てたら本気でうれしいです^^。
このブログは、現役介護福祉士である僕JINが、仕事上の悩みや人間関係・利用者対応などの実体験・仕事経験をもとに投稿している個人ブログです。
記事をご覧いただき、ご質問やご意見があれば本当に気兼ねなく記事下のコメント欄からご連絡ください。
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Contents
トイレ介助の拒否時に必要な『必須声掛けテクニック』の基本は『嘘トーク』です!
トイレ介助時には・・・
- 脚力はあるけど、普通の声掛けでは立ってくれない利用者さん
- 羞恥心からの拒否が強い利用者さん
- その他さまざまな理由で拒否される利用者さん
新人の頃、そんな利用者さんたちへの声掛け対応がマジでニガテでした。
そんな時、声掛けが上手な先輩たちが使っていた『声掛け技術』がこれ。
【やさしい嘘】を上手に使った『声掛け』と『会話』

- 車椅子から立ってくれなかったり…
- 頑なに『いやだよ!』って言っていた利用者さん…
声かけの中に『親しみを込めたウソ』や『安心してもらうための嘘』を取り入れた事で、今まで怒って拒否していた利用者さんたちの態度がガラリと変わりました。
では、実際にどうすれば拒否の激しい利用者さんに『上手な嘘が入った声掛け』がスムーズにできるのか?
その前に、大事な話↓をちょっとだけ聞いてください!
【超大切!】『介護拒否』をされる理由は介護職員にある事を知る!
認知症介護でとても大事なことだなと、僕が思うのはいかにも教科書に書いてありそうな事ですが、本気で大切だと思うのであえて書きました。
それは・・・
【拒否する理由】です。
トイレやオムツ交換の排泄時に『拒否』をされる理由を考えたことがありますか?
僕の経験からしてみても、利用者さんが拒否をされる原因は3つあります。
利用者さんが激しく『介護拒否』をされる原因はこの3つ!
- 職員のマナー・対応が悪い時
- 職員が忙しくて心に余裕がない時
- 羞恥心や心への配慮が足りていない時
①職員のマナー・常識がない時・対応が悪い時
認知症を患っているとはいえ人生の先輩であり、プライドもあります。
『人』×『人』なので、話し方・対応のマナー・常識は超必須。
自分が逆の立場になって考えればすぐにわかると思います。
年下の人間に『はい!ズボン脱いで~!トイレでしょ!』なんて言われたらどうですか?(※敢えてわかりやすく書きました)
②職員不足で忙しすぎて介護職員に余裕がない時
職員不足などが原因で忙しい中だと、利用者さんへの声掛けが不十分なまま介助に入ってしまうことがよくあります。
職員がせかせか焦るから、その姿を見ている認知症利用者さんはさらに『不安度』が増してどんどん興奮状態に・・・。

悪循環ですよね…。
職員の気持ちに余裕がない時は、①の態度・マナーが必ず不十分になってしまいます。
上司に相談してタイムテーブルや業務内容をやむなく減らすなどの対応を考えていきましょう。
⇒仕事内容や人間関係の悩みを上司に相談しても何も変わらない時はどうするべきか?(※作成中)
③認知症利用者さんへの羞恥心や『心』への配慮が不足しているとき
- え!なに?なんで脱がせるの!?え!恥ずかしい!(羞恥心)
- いきなり何をされるの!?(不安・危険・恐怖)

①の『職員のマナー・対応が悪いとき』を深掘りした内容です。
- え!なに?なんで脱がせるの!?え!恥ずかしい!(羞恥心)
- いきなり何をされるの!?(不安・危険・恐怖)
このような利用者さんの気持ちを【想像】できるかできないかで介助拒否の有無に大きな差が生まれるのは間違いないです。
偉そうですが、ここで僕が伝えたいのは・・・
『想像力』が乏しい職員は、介護職に向いていないという事
利用者(人)の大変な気持ちをほんのちょっとでも想像することができたら、虐待や冷たい態度を取る自分を自制できます。
いつも余裕がない自分かもしれないけど、相手の気持ちを少しでも想像することができると、そんな自分が好きになれて利用者さんや一緒に働く職員にも優しくなれたりするはずです!
ここで一つ名言を!
接触や笑顔・親切な言葉や耳を傾けてくれる人・正直な賛辞や思いやりのある小さな行動といったものの力を、私たちはしばしば過小評価してしまう。けれど、そういったものは貴方の人生を好転させる可能性を秘めている。
Too often we underestimate the power of a touch, a smile, a kind word, a listening ear, an honest compliment, or the smallest act of caring, all of which have the potential to turn a life around.
(Leo Buscaglia)
【逆の立場を少しでも想像してみる…】とは?
⇒例えばですが、自分だったらいきなり声掛けもせず、ズボンを下ろされたらどんな気持ちになりますか?
などなど、自分がされたらどう感じるのかを『自分で想像』できるかどうかです。
人として『どう対応すべきか?』『どう接するべきか?』考えてみましょう。
では、少し前置きが長くなってしまいましたが、実際にトイレ拒否が激減した声掛け事例4つを見ていきましょう。
【トイレ誘導】介助を拒否される利用者への上手な声掛け事例集!
トイレ介助の拒否が激減した、上手な声掛け事例4つ!
では実際に、僕がを安心してもらって『排泄介助拒否時の上手な声掛け事例』をこれから紹介していきますね!
トイレ介助拒否時におすすめの声掛けパターン例①
トイレ介助拒否時におすすめの声掛けパターン例②
『お薬』と『先生(医者)』というキーワードは拒否時の声掛けでとっても効果があります!!
理由は、お医者さんからの指示ならたとえ羞恥心があっても、渋々ながらも『しょうがないなぁ』と考えてくれるからです。医師の力はスゴイ!
※僕JINが働いている職場では白衣(医者の服)をAmazonで3,000円前後で購入して拒否がものすごく強い男性利用者さんの介助がスムーズにできるようになりました^^
※お薬はワセリンやベビーオイルなど『保湿』できるものなどで応用されてみてください。(陰部周辺の肌荒れや皮膚疾患などの防止になります)
トイレ介助拒否時におすすめの声掛けパターン例③
- 大丈夫ですよ!
- 心配いりません!
この2つの声掛けを、拒否をされている利用者さんの『眼』を見ながら行うとほとんど介助に応じてくれるようになります。
トイレ介助拒否時におすすめの声掛けパターン例④
ご家族の力は大きいです。
娘さんや息子さんの『名前』を会話の中に取り入れる事で安心感を持っていただけることができます。
大事なのは、やはり介助する利用者さんが『どんな声掛けなら安心してくれるのか?』を考えることです。
- 生活歴から『安心してくれるネタ』や『会話の共感ネタ』を見つけだす。
- 『一緒』という言葉は安心感が生まれる。
- ご家族(配偶者・子ども)の名前を何度も伝える。
- 低姿勢になり威圧感を徹底的になくす。
- 視線を合わせ、本人を尊重しているという態度をわかりやすくとる。
- その利用者さんの性格や特徴・考え方や受け止め方を理解してから行う。
▼忙しい介護現場だからこそ短かい会話で利用者さんが安心してくれたらうれしいですよね!そんな声かけを厳選して3パターンを紹介してます!
⇒【認知症】帰宅願望&不穏…介護現場で実際に効果があった3つの声かけ例!
トイレ誘導を拒否される時に使える『まほうの声掛け』2つ!

ここでさらに『安心』につながる抜群の効果がある言葉がこの2つの声掛け!!
ぼくは、認知症介護をしてきた中で一番利用者さんに安心してもらい、『この人敵じゃない…』って思ってもらえる声掛けがこの声掛けだと思っています!
・○○さん、ありがとうございます!!!
・○○さん、大丈夫ですよ♡!!
本人の名前を入れたこの2つの言葉は、嘘を考える暇がないくらい忙しい時にとっても役立ちます!!
本当に『まほうの声掛け』だと僕は思っています。
▼他にも現場で実際に僕が使って効果を感じた、怒りまくっている認知症利用者さんを笑顔に変えることができた対応テクニック集!
⇒【介護職】怒り100%の認知症利用者さんが笑顔に変わる自虐ネタ5選!
【まとめ】認知症介護でつく『良いウソ』は大事なコミュニケーション技術だ!
認知症の方への声掛けの中には『嘘』がたくさんあります。
この、利用者さんに『嘘をつくこと』に対して抵抗があると考える人もいるかもしれませんが、僕は認知症介護での『嘘』は介護福祉士としての【必須コミュニケーション技術】だと考えています。
そして・・・
不安を⇒安心に変えることができる【やさしい嘘】だと思っています!!
僕は『安心の嘘トーク』とも呼んでます。
大事なのは、その利用者さん一人ひとりの個性に配慮した『人と人とのおつきあい』です。
認知症介護では、レベルの高いコミュニケーションスキルが介護職に必要だと僕は思っています。
自分にはむずかしいとは考えずに、『どう声掛けしたら拒否がなくなるのか・・・』を楽しみながら考えていけるといいですね!
- 安心してもらうための『嘘』は良いウソである!
- 『ありがとうございます!』と『大丈夫ですよ!^^』は認知症介護では魔法の言葉である!
- 目を合わせ、利用者さんの名前を常に言葉にして伝える!
- 『お薬』と『医者』の力を利用する!
- 最悪は医者の服(白衣)を着て対応するとほとんど拒否がなくなる!
ここまで会話事例や拒否時の対応法をお伝えしてきましたが、頭や理屈では解っていても『どうしてもニガテな利用者さん』もいますよね。
そんなときに、『あなたの心にこんな○○な気持ちがあったら?』かなり性格改善や、イライラしやすい性格を改善することができます!
↓ ↓ ↓

最後まで記事をお読みくださいまして、本当にありがとうございました!!
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